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クリスティン・プライス

クリスティン・プライス  Christine Price

ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP)
壊れているなら、直さない ~今ここにいる、あるがままの自分に気づく実践

テーマ:「気づき」「呼吸と身体感覚」「内的対話と外的対話」「夢」
アメリカ・カリフォルニア在住cris_gap-2

■プロフィール
ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP) の講師として40年以上学び教え続ける。日本には2003年より招聘、12年間教え続けている。

1953年生まれ。17歳のときにエサレンで初めて二週間のグループ・ワークショップを受ける。それがエサレンをマイケル・マーフィーとともに創立したリチャード(ディック)・プライスによるゲシュタルトと ロルフィングのワークショップだった。リチャードが1985年に落石事故で亡くなるまで、 彼と共にエサレンのリトル・ハウスに住み、ワークショップを行う。ディックが亡くなってからも、 約40年間変わらずエサレンで教え続け、この「ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス」を発展させ続けた。

2013年新たにトライバル・グラウンド・サークルというスクールをカリフォルニアで開始。
日本、アメリカ、イギリス、ギリシャ、ドイツなどでもワークショップを行っている。
また、日本およびアメリカにおいて、長期的なスタディー・グループとして、半年ごとに5−7日間、自然の中での泊りがけのワークショップを行なっている。2−3年続くグループを、15年ほどいくつもの期にわたって続けており、クリスはこれらのスタディーグループを「姉妹都市」のような「姉妹ゲシュタルトグループ」として、太平洋を横断するオープンハートとオープンマインドをもった気づきのコミュニティにしていきたいと考えている。
 

また、現在終身刑で刑務所に入っている女性の人生を輝かせるという独特で画期的なプログラムにも関っており、GAPを通じて女性たちが自分たちを再発見する機会を提供している(LiT-uPP (http://www.thelionesstale.com/inside.html)

「教えていることは、自分自身が一番学ぶべきこと」という、teacher(教える)であると同時に ongoing student(つねに学ぶ)という姿勢を貫き「共にするプラクティスとしてのGAP」を実践している。その明晰さと優しさ、慈愛に満ちた眼差しは「気づき」をキーに参加者の「いま、ここ」に寄り添い、すべてに「YES」をいうスペースをサポートしてくれる。
 

GAP公式ページ:http://www.gestaltap.jp/

 

 
ワークショップの動画・講師クリスのインタビュー動画 http://www.gestaltap.jp/#!library/cnwh


ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP)とは

ゲシュタルト療法の創始者であるフリッツ・パールズに師事したリチャード・プライスが、自分自身が研究していた仏教の実践や、エネルギー的なボディ・ワークを統合し、クリスティン・プライスと共にエサレン研究所を舞台に発展させてきたワークです10285289203_9a1b66a96b_b

ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP)では、他人との関係(interpersonal) というよりも、むしろ自分との関係 (intrapersonal) が 強調されます。呼吸や体の感覚、自分がいる環境、思考を十分に経験し、感じることで、「あるがままの自分」に気づき、存在することができる能力を伸ばすことを目的としています。このアプローチは問題解決やセラピー的な効果を意図するものではなく、行動よりも「気づき」が重視され、ある種の瞑想とも深い関わりを持つものです。

GAPの実践は、例えるとスポーツまたはアート、あるいはスピリチュアルなプラクティスであると見るのがもっとも適しています。「いま・ここ」 に注意を向けて、何が起きてきても、それと共にいて取り組むことが、探求や発見、成長を促し、私たちの人生で、さらに「今にいる」力を育む手段なのです。

GAPは分析や判断をせず、強要もなく、ただ「今にいる」体とエネルギーへの気づきを重要視します。体の衝動に気づき、体がもつ知恵を信頼し、ときにはそれに従い、閉じ込めているパターンや感情、エネルギーを解放し、再調整することを可能にします。また、どのように気づいているか、その質にも気づきを向けていきます。

このワークショップでは、誰も患者でもなければ医者でもなく、診断も治療もしません。
講師も参加者も、人間であるとは何か、人間として生きることの意味は何かをどのように探求していくのか、に共に気づいていくという立場です。講師は、この気づきの過程においてたち現れる全てのことを映しだし、明白にし、尊重し、サポートするという機能を果たします。

■エサレン研究所673ab4ee
カリフォルニア、ビッグ・サーにあり、1962年に「ヒューマンポテンシャル」想像を越えるところにある人間の可能性の領域を探求するための教育研究機関として、マイケル・マーフィーとリチャード・プライスによって設立された。まもなくエサレンは、東洋と西洋の哲学、経験的で理論的なワークショップの融合するところとして知られるようになり、大勢の哲学者、心理学者、芸術家、宗教思想家などを惹きつけた。ゲシュタルト療法のフリッツ・パールズ、欲求の5段階説のアブラハム・マズロー、エンカウンターグループのウイリアム・シュッツ、家族療法のバージニア・サティア、禅のアラン・ワッツ、ロルフィングのアイダ・ロルフ、アレキサンダーテクニックのマシアス・アレキサンダー、ヒューマニスティック心理学のロロ・メイなど、そうそうたるメンバーとワークを輩出し続けてきた。

クリスティン・プライス インタビュー

■クリスの生い立ち

DSC_5964私は生まれつき人そのものと、人との関係というものにとても興味を持っていた。目の前の人に何が起きているのかとても知りたかったし、私自身がとても感情を強く感じる人間だったので、それをどう扱えばいいか知りたかった。ただそれを押し殺すのではなく、この感情を人にも自分にも役立つように使える道を探していたの。 私が生まれたとき、父がひどいアルコール中毒だったことも確かに大きいと思う。私は小さいころから、人を助けたいと思っていたのよ。

■ゲシュタルトとの出逢い

ゲシュタルトのワークを知ったとき、私はまるで心の故郷に帰ったように感じたわ。初めてフリッツ・パールズの理論とワークの実際を綴った本を読んだとき、理由も分からずただただ涙が止まらなくなってしまったの。そして初めて受けたゲシュタルトのワークがディックのものだったことはとてもラッキーだった。彼は非常に信頼出来る人だったの。最初のゲシュタルトのワークのリーダーと結婚した私にとっては、ゲシュタルトもディックだった。そしてそれからしばらくの私の人生の全ては、この場所で、この手法を、ディックから学ぶことだった。

■ディックから始まるGAPのアプローチ

ディックはもともと仏教の研究をしていて、仏教の教えの「非暴力」ということを「強制しないこと」と理解して、彼のワークに取り入れてた。ディックはフリッツと違って、これはセラピーじゃなく、(彼も私もセラピストではないし)、これはプラクティス(実践を深めること)なんだと強調していた。呼吸に意識を向けること、自分が何を感じているか常に気づいていることがゲシュタルトの基本にあるの。そして気づいているだけでなく、いくらかでもそれを言葉で説明することを練習していくのよ。

■ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティスの実際

10212512663_1f96a0b242小さなグループになってワークをするときは、探求者とサポーターの立場を順番に交代していき、生徒どうしで互いに立場を変えて実践していく。そこに患者と医者というような医学的モデルはないの。「あなたがあなたのエキスパートで専門家です。」 私のワークでは、気づきに注意を払うことをみんなに期待しているけど、気づいたかどうか、気づきをどれくらい言うか、何を見せるかは全てあなた次第よ。
私をあなたの家まで連れて帰れないけれど、あなたの呼吸、あなたの優しさ、あなたの気づきは持って帰ることができる。私の中にあるものは全ての人のなかにもあると気づいてもらいたいの。そのためにツールを教えているのよ。

関連書籍

ゲシュタルト療法―その理論と実際(フレデリック・S. パールズ)
ゲシュタルト療法バーベイティム(フレデリック・S. パールズ)